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~自ら仕事をつくるという選択肢 伝統を次世代につなぐために~矢島里佳さんの講演を聴いて

昨日は月一回行われる韮崎市主催のライフカレッヂにて、株式会社和える代表取締役 矢島里佳さんの講演を聴いてきました。

年間5,000円で素晴らしい講演が10回も聴ける韮崎市のこの催しには本当に感謝しています。今回も素晴らしい講演でした!

今回講演された矢島さんは、大学時代に日本の伝統文化に触れた折、この伝統を次世代につなぎたいという想いから、なんと大学四年生の時に『和(あ)える』を創業したそうです!

矢島里佳さんてどんな人?

矢島さんは、大学生時代に日本の伝統文化に感銘を受けて、全国の伝統文化のことを知りたい・伝えたいと思ったそうです。

でもお金が無かったので、「伝統文化の記事を書きたい」という企画書を作り、いろいろな会社にかけあってみたところ、なんとJTBがお客様向けに発行している冊子の中で記事を書かせてもらえることになり、ライターとして、全国の職人さんに取材をして記事を書く仕事をしていたそうです。

元々ジャーナリスト志望だった矢島さんですが、取材をしていく中で、自身も19歳まで知ることのなかった日本の伝統が、生まれた時から身近にあり、次世代につなげていけるような社会にしたいとの想いを持つようになったそうです。

そして、大学4年の時に、株式会社和えるを創業。日本の伝統文化と現代社会に生きる私たちの感性を「和える」というコンセプトのもと、例えば0歳児から使える漆器や焼き物の器や、藍染の産着などを企画・販売する、「aeruブランド」を立ち上げました。

a-eru.co.jp

aeruってどんな商品があるの?

藍染について

例えば、本藍染めの出産祝いセット。

www.aeru-shop.jp

これはオーガニックコットンを使用しているのですが、ここには
通常のコットンは染めやすくするために、繊維が本来持っている油分を化学薬品で脱脂するのですが、オーガニックコットンは自然のまま。そのため綿実油が残っており、染めるには高い技術が必要ですが、ひとたび染まると、とても綺麗な藍の色に。徳島県の職人さんが染まり具合を確認しながら、一つひとつ丁寧に染めています。

と記されています。

元々矢島さんが仲の良かった職人さんに、オーガニックコットンを染めて欲しいとお願いしたところ、その職人さんはオーガニックコットンを染めるのは初めてだったそうです。

オーガニックゆえに、油分が多く難しい、けれどひとたび染まればとても綺麗に色が出る。職人さんにとっても新たな発見だったそうです。

 

ところで、藍染には本藍染めとそうでないものがあります。この説明はかなり深くなってしまうので割愛しますが簡単に。

・本藍染め(天然灰汁発酵建藍染):化学薬品を一切使用していない染め方
藍染本来の美しさ・色落ちはするが色移りしない・値段は本藍染めでないものより高い

・藍染:化学薬品を使用しているもの
本藍染めより安い・他の物に色移りする

ここで矢島さんのこだわりを聞きました。

矢島さんは、「化学薬品を使っているものが粗悪」のようには考えておらず、「安いという利点がある」と説明しているそうです。

その上でどちらが良いかを判断してもらいたいと思っているということです。

そして、「私たちが高いものを売っている」とは思っていない、とも。

職人さんの技術・デザイン料・広告料・包装料・運送料、、、どの方面に於いても適正な対価を考えて作成されたものの値段を考えているそうです。本来それは当たり前なことなのですが、実際今は、当たり前でない世の中なのですよね。

それが商品に関わる全ての人にとって良いことであり、それは社会においても「適正な価格」が何かということを改めて認識する機会だと思います。

焼き物について

こんな商品もあります。

www.aeru-shop.jp

内側に「返し」のついた、「こぼしにくい器」です。

矢島さんは、多くの保育園に出かけ、3~4歳の子供でも、先生に手伝ってもらわないと自分で食事ができない子供が多くいることを知りました。

この原因について矢島さんは、お父さん・お母さんも忙しく、子供が自分で食べ終わるのを待てないで食べさせてしまうことが多いのではないか?それはご両親が悪いということでなく、もっと子供が自主的に食べやすくなるような器があれば良いのではないか?と考えたそうです。

また、子供の食器は割れにくいプラスチック製が多いけれど、自然素材の器は乱暴に扱えば割れるということを、どこで子供が知るのか?ということも疑問に思い、子供のころから自然素材の食器に触れて欲しいと思ったそうです。

そして、割れてしまったら!お直しもできます。

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自ら仕事をつくること

矢島さんが、”自分が感銘を受けたことを仕事にして広く人に伝えたい”という想いは、自分の気持ちも重なるところがあって、とても勉強になりました。

職人さんの技術・日本の社会における問題・現代人の感性が非常に上手くリンクした、まさに今の時代に求められる仕事であり、多くの人を幸せにする商品だと思いました。

私がやりたいことというのは、形がもっと不明確な、説明の難しいパッケージだと思っているのですが、もっとつきつめて、形あるものに変換したいと思いました。

矢島さん自身が物凄く優秀な方というのはあるのですが、「やりたい!」と思ったことをどうしたら形にできるのか、とりあえずどんどん行動してみるというのは、やりたいことがある人なら誰でもやってみたほうがいいと思います。

そうすることで、自分自身がどういう人間か、ということもよく分かるし、自分の「本気度」とか、本当に自分が大切なものが見えてきて、どんな方向にいっても、何も行動しなかった自分よりは、より楽しく生きられると思うからです。

私も早く自分のやりたいことを分かりやすい形にしたいです。